文化的に近いようで、違うところもある台湾。意外に知らないことや、勘違いしやすい台湾の事実を5つご紹介します。
台湾の正式英語名称は「Republic of China」
台湾のことは「台湾」と呼ぶことが一般的です。これは、日本でも、現地台湾でも変わりません。英語でも「Taiwan」が一般的です。しかし、台湾政府が定める自国の正式名称は國語(台湾公用語)で「中華民國」、正式英語名称は「Republic of China」です。そうです。台湾の正式国名には「チャイナ」という音が含まれています。
ちなみに「republic」は「共和国」という意味、つまり国民が主権である国のことです。国民=民が主権なので「中華民國」の「民國」を英訳したのが「republic」です。「中華」は固有名詞であるためその読みを元に英訳されています。「中華」は中国語読みで「チョングア」なので、「China」と英訳され、全体で「Republic of China」となります。
「Republic of China」の頭文字を取って、「ROC」と略することもあります。
チャイナエアラインは台湾の航空会社
日本・台湾間の直通便を提供している航空会社は、多く存在していますが、その中に「チャイナエアライン」という航空会社が存在します。さて、この「チャイナエアライン」という名前からして中国の航空会社と勘違いされがちですが、実は台湾の会社です。
「チャイナエアライン」の「チャイナ」は台湾の正式英語名称である「Republic of China」から来ています。ちなみに、同航空会社の漢字表記は「中華航空」で、こちらも台湾の正式名称「中華民國」から来ています。
余談ですが、中華人民共和国の航空会社には「エアチャイナ」という航空会社があります。非常に似た名称のですので、間違わないように注意しましょう。
飲食店は他店で買った飲食物の持ち込みOK
台湾の飲食店では大半が、他店で購入した飲食物の持ち込みを許可しています。むしろ、小規模な飲食店では、飲食物の持ち込みを前提としていることさえあります。例えば、隣のお店がコンビニ等充実した飲み物のラインナップがある場合、あえて飲み物で勝負せず、その代わりに料理に力を入れていたりします。「一応、飲み物はあるけど、気に入らなかったら隣で買ってね。その代わり、料理は絶対おいしいから」ということですね。
飲食店に限らず、飲食に関してはだいぶおおらかな面があるようです。とある携帯電話ショップにて、携帯を見にきたお客さんがお腹がすいたからと持ち込んだお弁当を食べ始めてビックリした記憶があります。店員さんも、何も気にすることなく携帯電話の説明を続けていました。(コロナ禍前のエピソードです)
台湾にも戸籍が存在する
台湾は、日本統治下だった時代がありその時代から戸籍が運用されてきました。台湾が日本統治下ではなくなってからも、戸籍は運用され続け現在に至ります。台湾の日本統治が終了してから、日本では戸籍法の改正があったため、現在の日本と台湾では制度に違いが見られます。
現住所が本籍な台湾、国内の住所を自由に登録できる日本
日本では、国内の住所であれば過去に住んだことのない住所を本籍として登録することができます。自由に選べるため、日本で一番多く本籍地に選ばれている場所は皇居だそうです。
一方で、台湾では現住所でないと本籍地として登録できません。持ち家の場合は問題ありませんが、借家の場合はその大家さんに許可を取らないと本籍地として登録できないそうです。
台湾の戸籍謄本は英語での発行も可能
普段から複数の言語に接しているだけあって、台湾の戸籍謄本は国際的な進化をしています。台湾の公用語である國語だけではなく、英語の戸籍謄本も発行することが可能です。
ちなみに、国際結婚をする場合、相手国の公的機関が発行した未婚証明書とその日本語訳(日本語訳は本人が訳したものでも可)を日本の役所に提出する必要があります。台湾人と国際結婚する場合にはこの戸籍謄本が使えます。結婚当時、國語がダメダメだった私にとって(実は今もダメダメです)英語の戸籍謄本は大変助かりました。
まとめ
以上、台湾で意外に知らなかったり、勘違いしやすい事実を5つ紹介しました。個人的には、チャイナエアラインの事実を知ったときはとても驚きました。皆様はいかがでしたか?本記事を「え?そうなの?」と楽しく読んでいただけたなら幸いです。
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